「タクシー狂躁曲」第一章「迷走」を読み終えて

 ヤン・ソギルは、詩人です。なかなか気持ちいいですね。日本には、あのような詩人は、いません。日本の恥部東京を詩で表現してます。詩人でありながらリアリストでは、ないでしょうか?いや、人間的という表現が適しているでしょう。日本の過去の歴史を振り返らない我々日本人のおろかさが、「在日」として生きる。「主人公」の苦悩を強いているような気がします。
 私も若い頃親のすねをかじって学生をやっていた頃の東京が描かれていました。なつかしく感じました。人間にとってよそよそしい存在、日本の首都東京。日本の労働組合は、民族差別撤廃をかかげなければなりません。労働者には、国境はありません。「主人公」がうちふった赤旗は、労働者の血の色です。民族を問わず、血は赤いのです。「万国の労働者団結せよ!」この言葉は、理想でもなく実現されなければならない。今日も生きてる言葉です。